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クレーム対応でお客様を怒らせてしまう前に――電話受付スタッフへの教育で押さえておきたいこと

こんにちは。シンフォネットのスタッフです。

「クレームの電話を受けたら、逆にもっと怒らせてしまった」

電話受付を担当するスタッフを持つ会社の管理職や経営者の方から、こうしたご相談をいただくことがあります。当の社員も、悪気があったわけではない。むしろ一生懸命対応した。それでも結果的にお客様の怒りを増幅させてしまった――そんなケースは、実は非常に多いのです。

クレーム対応は、電話応対の中でも特に難易度が高い場面です。感情的になっているお客様を相手に、冷静に、かつ誠実に向き合うことは、訓練なしにはなかなかできることではありません。

では、社員がクレーム対応でつまずかないよう、どのような教育が必要なのでしょうか。今回は、電話受付スタッフへの教育で気をつけたいポイントを、具体的にお伝えします。


なぜ、クレーム対応でお客様をさらに怒らせてしまうのか

教育の前に、まず「なぜお客様が二次的に怒ってしまうのか」を理解しておくことが大切です。

お客様がクレームの電話をかけてくるとき、すでに何らかの不満や不安を抱えた状態です。この段階でお客様が最も求めているのは、問題の即時解決だけではありません。「自分の気持ちをわかってほしい」「ちゃんと聞いてほしい」という気持ちの受け止めが、実は最優先に求められていることが多いのです。

ところが、経験の浅い社員がやりがちな対応として以下のようなものがあります。

  • お客様の話が終わらないうちに説明や反論を始めてしまう
  • マニュアル通りの言葉を機械的に繰り返す
  • 「それは当社の責任ではなく…」と防衛的な姿勢をとってしまう
  • 「少々お待ちください」と言ったまま長時間保留にする

これらはいずれも、お客様の感情をさらに刺激する行動です。問題を解決しようとする気持ちは正しくても、手順や言葉の選び方を間違えると逆効果になるということを、まず社員に理解させることが教育の出発点です。


教育で最初に伝えるべきこと:「解決」より「共感」が先

クレーム対応の基本中の基本は、まずお客様の感情を受け止めることです。これを「共感ファースト」と呼ぶこともあります。

どんなに理不尽に感じるクレームであっても、電話口でまず社員がすべきことは「いかに自社を守るか」ではなく「いかにお客様の気持ちに寄り添うか」です。

具体的には、次のような言葉を自然に使えるよう練習させることが重要です。

共感を示す言葉の例

  • 「それは大変なご不便をおかけしてしまいましたね」
  • 「おっしゃる通りでございます。そのようなことがあったとすれば、ご不満に思われるのは当然かと存じます」
  • 「ご連絡いただきありがとうございます。詳しくお聞かせいただけますか」

大切なのは、謝罪と共感を混同しないことです。共感はあくまで「お客様のお気持ちを理解します」という姿勢の表明であり、会社としての非を認めることとは別物です。この区別を社員に理解させておくことで、「謝ったら責任を認めることになってしまう」という余計な萎縮をなくすことができます。


聞く力を育てる――「傾聴」の具体的な訓練方法

共感を示すためには、まずしっかり話を聞くことが必要です。しかし「ちゃんと聞きなさい」と言うだけでは、具体的な行動は変わりません。傾聴のスキルは、意識的に訓練することで身につくものです。

割り込まない練習をする

お客様が話している途中で言葉を挟まない、という訓練は非常に重要です。ロールプレイングで「お客様役」と「受付役」に分かれ、受付役は話が完全に終わるまで黙って聞く練習を繰り返します。実際にやってみると、いかに自分が早く割り込もうとしているかに気づくことができます。

相槌と復唱を意識させる

電話では表情や身振りが伝わらない分、相槌が重要なコミュニケーション手段になります。「はい」「さようでございますか」「おっしゃる通りです」といった相槌を適切なタイミングで入れることで、お客様は「ちゃんと聞いてもらっている」と感じます。また、お客様の言葉を適度に復唱することで、内容の確認と同時に「理解しています」という姿勢を伝えることができます。

メモを取る習慣をつける

クレームの内容は、後から上司や担当者に正確に伝える必要があります。電話中に的確にメモを取れるよう、「5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように)」を意識した情報整理の訓練も行うとよいでしょう。


言葉遣いと声のトーンで印象は大きく変わる

クレーム対応において、何を言うかと同じくらい、どう言うかが重要です。同じ内容でも、声のトーンや話すスピード、言葉の選び方によって、受け取る側の印象はまったく異なります。

落ち着いたトーンを保つ訓練

お客様が興奮して大きな声で話してきたとき、社員がつられて声が高くなったり早口になったりすることがあります。これは逆効果です。意識的にゆっくり、落ち着いたトーンで話すことで、感情的になっているお客様を自然に落ち着かせる効果があります。これも、ロールプレイングで実際に練習することで身につきます。

「できません」ではなく「いたしかねます」

否定的な言葉をどう伝えるかも、クレーム対応では重要なポイントです。「それはできません」「わかりません」「それは私の担当ではありません」といった言葉は、お客様に突き放された印象を与えます。同じ内容でも「いたしかねます」「確認の上、改めてご連絡いたします」「担当の者におつなぎします」と言い換えるだけで、印象はかなり変わります。

NG表現とOK表現をリスト化して、社員が普段から見られる場所に貼っておくのも有効な方法です。


対応しきれないときの「エスカレーション」を明確にする

社員が一人でクレームを抱え込んでしまうことも、問題を悪化させる原因のひとつです。特に経験の浅いスタッフは、「自分で解決しなければ」と思うあまり、上司への相談が遅れがちです。

教育の中では、どの段階で上司や担当者にエスカレーション(引き継ぎ)するかの基準を明確に定めておくことが大切です。例えば以下のような基準が考えられます。

  • お客様が3回以上同じ内容を繰り返している
  • 「責任者を出せ」と言われた
  • 金額的な補償や法的な言及が出てきた
  • 自分では判断できない内容の要求をされた

エスカレーションは「逃げ」ではなく「適切な対応」であることを社員に伝えることも重要です。引き継ぐ際には「お客様をお待たせしている理由と現在の状況」を上司にしっかり伝えられるよう、その場でのメモ習慣を徹底させましょう。


ロールプレイングを定期的に実施する

ここまでお伝えしてきた内容は、座学で理解するだけでは不十分です。実際に声に出して練習することではじめて、本番で使えるスキルになります。

定期的なロールプレイングの場を設け、さまざまなタイプのクレームシナリオを使って練習しましょう。練習後は必ずフィードバックの時間を設け、良かった点と改善点を具体的に伝えます。このとき、ダメ出しだけにならないよう、まず良い部分を認めてから改善点を伝えるという順番を守ることが、社員のモチベーション維持にもつながります。

また、実際にあったクレーム対応の事例を(個人情報に配慮した上で)チームで共有し、「このときどう対応すれば良かったか」を話し合うケーススタディも効果的です。


社員を責めるのではなく、仕組みで支える

最後に、最も大切なことをお伝えします。

クレーム対応でミスをしてしまった社員を個人として責めるだけでは、問題は解決しません。それどころか、社員が萎縮してしまい、次のクレームの場面でさらに消極的な対応になってしまうリスクがあります。

大切なのは、個人の努力に頼るのではなく、組織として対応できる仕組みを整えることです。対応マニュアルの整備、エスカレーションのルール化、ロールプレイングの定期実施、そして「失敗しても学べる」という心理的安全性の確保。これらが揃って初めて、電話受付のクレーム対応力は組織として向上していきます。

社員ひとりが電話口でお客様に誠実に向き合えるかどうかは、その社員のスキルだけでなく、会社がその社員をどう支えているかによって大きく左右されます。

電話対応の質を高めることは、お客様との信頼関係を守ることに直結します。ぜひ、今日からできる小さな一歩を踏み出してみてください。


**シンフォネットでは、電話受付の代行サービスを月額4,000円台からご提供しています。**クレーム対応を含む電話応対のプロとして、貴社の大切なお客様対応をサポートします。まずはお気軽にご相談ください。

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