現在、日本では世界的な水産資源の減少に危機を感じ、水産大学他
各地の研究所で養殖の技術の発展に力を注いでいます。

フグは種類と部位によっては、人が死に至るほどの毒をもちます。
この毒はテトロドキシンといって自然界に存在しており、
現代科学でも、いまだ解明していないことが多い物質です。

古来よりフグによる中毒死が多いため、
日本では、中毒を防止するためにフグを調理する際には免許が必要になります。
近年はあらかじめ有毒部位を取り除いたフグが市場に出ることによって
講習を受ければ飲食店でもフグを出せるようになりました。

そんなフグの中でも高級なトラフグですが、長年の養殖業者様の苦労がみのり
毒をもたないフグが出てきております。

有毒な動物の中には彼らそのものが有毒なのではなく
餌などで微量に含まれている有毒物質を体内に溜め込んだ結果
有毒化する種類のものがいます。
養殖のフグは餌をコントロールすることにより、無毒化したということです。

トラフグもまた、部位によっては人を死に至らしめる毒をもつことのあるフグなので
安全に、高級な食材が食べられるのはすごいことですね。

余談ですがフグには歯があり、養殖のものはフグが共食いをしないように
歯をつめきりのようなもので切ってしまいます。
釣りなどで天然のフグを釣ってしまった時は、指を噛まれて切られないように
十分に注意してください。