今日のあらゆる技術や学問は過去の研究の積み重ねからなっていますが
稀に、それまでの積み重ねや研究を土台からひっくり返してしまうような
発見をされるときがあります。

昨年に注目されたIPS細胞はそれに便乗した人が出てきて
別の意味でも注目を集めてしまいましたが、今回の発表は
それこそその分野だけでなく関連する分野の研究すらも
ひっくり返す発表でした。

どんなことかというと
これまで、細胞というのはどんな役割の細胞にもなれる代わりに
一旦役割が決まってしまうと、その役割を変更することは
出来ない、と思われていたのですが、酸性の溶液に浸すことで
その役割を細胞に忘れさせ、リセットしてしまうことです。
この細胞をSTAP（刺激惹起性多機能獲得）細胞と名づけられました。
どれくらいすごいかというと、これまでの生物学がひっくり返るレベルの発見です。

最初に発表したときはあまりのことに論文を寄せられた科学誌も
信じられなかったらしく酷評で付き返されたそうです。
それでも研究者の方は諦めずに研究をし続けたそうです。

ヒトに転用できるかもまだまだわかりませんが、
世の中には例えば神経細胞や脳細胞など、移植をするものにも
限界があるものはありますので、IPS細胞とあわせて
再生医療の研究が進むとよいですね。

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